February 14, 2015

本:乱離骨灰鬼胎草

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乱離骨灰鬼胎草:ランリコツパイオニバラミ

野坂昭如の本は、読んだことはありません。
コマーシャルで、プラトンかぁ〜っていうイメージしか無かったですね。

あとは蛍の墓か。

TBSラジオの永六輔の番組に出ていたが、体調をくずして今は毎週手紙が来て番組で紹介しているようだが、時間が合わなくてその部分は聞いたことが無い。

原発の本ということで、どこかで紹介されていたので、図書館で借りてきた。
文庫で、もう紙が黄色くなっていた。

30年も前に書かれた本だが、原発だけでなく、ほかの話も時代を超えて今でも古くはない内容だ。

野坂昭如は凄いと思った一冊です。

画像は裏表紙

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January 25, 2015

本:「進撃の巨人」と解剖学

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「進撃の巨人」が流行っているそうです。

あたびしは見てないのですが、何故かというと、あの顔の筋肉に白いものがあって、どうもそれが解剖学的に受け入れられなかったのですね。

そんなおり、標題の本が出たので読んでみた。

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「進撃の巨人」と解剖学 その筋肉はいかに描かれたか
ブルーバックス
布施 英利 (著)
¥900+税

著者の布施氏もあの顔の白いのが気になっていたようですが、咬筋や口角下制筋あるいは口輪筋などをキャラクタライズしたということにしていました。

それ以外は、元ネタを読んでいないので、ふ〜んこんなのが出ているんだぁ、とか女の筋肉は乳部分があるんだぁと、「進撃の巨人」の事も少しはおもしろがることが出来た。

解剖学入門みたいな読み方をする分にはとても面白かった。

縫工筋っていうのが私的に凄く気になっていたんだけど、「ガードルのようでエロチック」というようにふれていただけで、済んでしまったのは残念。
ガードル?
じゃなくってガーターか靴下留めではないか?

仕立て屋さんがあぐらをかいていると、この筋肉が見えるということで付けられた名前で、縫工筋。

普通筋肉は骨と関節した次の骨とに繋がっているが、これは骨から次の骨を越えて、その次の骨に繋がっている。
骨盤から大腿骨を越えて脛骨に繋がるところが違う。

また、表情筋は骨と皮膚に繋がるものということも違う。

これらも、そういえば詳しく知らなかったので、面白かった。

「進撃の巨人」を好きな人がどう思うかはわからないが、知らない人には面白い解剖入門書ですね。


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August 29, 2014

本:蛍の航跡

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蛍の航跡: 軍医たちの黙示録

以前に図書館で単行本を借りて読んだが、文庫版が出ていたので買ってまた読んでいる。
画像は裏表紙。

「蠅の帝国: 軍医たちの黙示録」の完結編です。

軍からの命令に背き、撤退を決めた師団長は精神異常か?
こんな師団長があちこちにいたら戦争はもっと早く終わっていたろうし、犠牲も少なかったと思った。
ほかに軍靴が心にしみた。
この本では「ぐんぐつ」と表記している。
よく「ぐんかの響き」とかいう表現を目にしていたが、正しくは「ぐんぐつ」なんだろうか。

戦争の違った側面から描写した本なので、医療関係者に読んでほしい。
大学を出たばかりの医師が、軍医になって即戦力になっていることがすごすぎます。


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アマゾンより↓


インパール作戦下、抗命によって師団長職を解かれた中将の精神鑑定を行う医師。祖国を遠く離れたシベリアやスマトラ島で、敗戦後を生き抜いた医師。満州からアジア全域、太平洋の灼熱の島々まで、陸海軍将兵あるところ、かならず軍医たちは存在した。十五名の目に映った戦争、そして生命の実相とは? 『蝿の帝国』と共に日本医療小説大賞を受けた著者のライフ・ワーク、完結篇。


蛍の航跡: 軍医たちの黙示録 (新潮文庫)
帚木 蓬生 (著)
文庫¥ 1,069
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以前の書き込みの「蠅の帝国」は↓
蠅の帝国

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August 27, 2014

本:スカル

140827


アラン・ダドリーの驚くべき頭骨コレクション

4000円程する本なので、図書館で借りました。
アラン・ダドリー氏のコレクションの写真集。
頭骨コレクターという様に、本人は車の木材部分の職人(だったか記憶が薄いが)で、骨の専門家ではないようですね。
しかしコレクションは、博物館をも上回るといわれているようです。
コレクションから厳選した標本写真が多数、また氏も所蔵していない頭骨写真(確か大きなゾウだとか)も博物館で撮影している。
頭骨だけでなく、小さくだが生体の頭部分の写真も載っているので、どんな動物だったか確認出来る。

特に変わった所では、双頭のオーロックスの頭骨、前歯の伸びすぎたアナウサギなど。
また同じく前歯の伸びすぎたチンチラ(げっ歯目)は、口が開いた状態でロックしてしまったのだろうか。
奥歯も噛み合ったところで伸びられなくなった歯は、なんと歯根側に伸びて上顎も下顎も骨を突き破って歯根が露出している。
こんなになるまで、何を食べて生きていたのだろうかと、不思議な頭骨だ。


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アマゾンより↓

両生類、魚類、鳥類、哺乳類、爬虫類と脊椎動物のすべてを網羅。驚くべき頭骨の数々を美しい写真とともに紹介。
世界的ベストセラー作家サイモン・ウィンチェスターが、アラン・ダドリーの未曾有のコレクションを味わい尽くす!

スカル アラン・ダドリーの驚くべき頭骨コレクション
出版社: グラフィック社 (2014/3/7)
大型本 ¥ 4,104

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July 07, 2014

本:頭骨図鑑 学べる!

八王子のセレオの本屋さん、有隣堂で本の安売りをしていて見つけた本。
安売りでなくても買っただろうが、なんと税込みで¥399。
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内容は画像の裏表紙を見れば、だいたい分かると思う。

幻の猛獣から巨大魚まで全81種!
頭骨からわかる進化と生体の新事実!
監修:吉田賢治
双葉社
定価571+税


最初の項、ウンピョウの剥製の下顎犬歯が良く分からないです。


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June 17, 2014

やぶ医者の件(改:まるわかり 江戸の医学)

先日の科博の特別展で買ってきた本。
文字通り江戸の医学が、わかりやすく理解出来ます。

まるわかり 江戸の医学 
監修:酒井シズ様
KKベストセラーズ

その中で気になった部分は、ヤブ医者!
ここでは通説通りのヤブ医者の説明がありますが、他の本で新説がありました。

『ぶらり日本全国「語源遺産」の旅』 中公新書ラクレ 著者:わぐりたかし

薮は正しくは養父(やぶ)で、兵庫県養父市にあった医師の腕が大変良く、養父の医師の弟子を名乗ることで、名医の代名詞になっていたらしい。

そこで養父のほうから来た医師ですみたいな、消防署の方から来た消火器ですみたいな、いんちきな医師が増えて、かえって養父の医師が薮みたいになっていったそうだ。

本はすぐに読めないけれど、TBSラジオ「日曜天国」に、著者がゲスト出演して話したのはすぐ聞けます。

こちら
16分過ぎ頃から

う〜ん、どっちの本を紹介しているのか良く分からないなぁ。
タイトルをヤブ医者にすれば良かった(笑)


画像は「まるわかり 江戸の医学」のほうで、また裏表紙。
クリックで少し大きくなります。
20140616


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June 12, 2014

医は仁術 展示図録

続きです。
特別展は、15日の日曜までで終わってしまいます。

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科博の特別展の展示図録。
和綴じで確か¥2000だった。
表紙は妖怪退治之図

前半で展示物の写真と題名。
後半でそれの説明、幾つかの解説文など。

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展示物にはなかったが、解説中に中国の法医学書「洗冤録」や「九相図」にもふれられている。
また以前に書いた「病家須知」はなかった。
裏表紙はヒポクラテスと中国の医神の神農。

病家須知の以前の記事

January 30, 2008 病家須知


January 20, 2008 薬せずして中医を得

九相図関連の以前の記事

December 03, 2008 「本」死体入門

カテゴリー「書籍雑誌」には他にも関連書籍多数ですのでお暇ならどうぞ。


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March 11, 2014

本:蠅の帝国

先の戦争で、国内や戦地に就いた、若い軍医たちの記録。
ほぼドキュメントのような内容です。


蝿の帝国―軍医たちの黙示録
帚木 蓬生 (著) 新潮文庫
¥ 830

文庫版で出ていたので、少し前に買いました。


10日未明に空襲を受けた東京下町。
「蝿の帝国」の「焼尽」の項に、10日の空襲のすぐ後に、朝方から本所国民学校に医療施設を開いた話がある。


March 10, 2012 3/11
に、2時間ほどで10万人が犠牲になったと、さらっと書きましたが、地獄なのは10日以降もずっと続くのがあらためてわかった。

他の戦地でも、終戦で終わった訳でなく、かえって終戦以降の悲惨な出来事が、若い軍医たちの語りでわかる。

以前に書いた、

August 03, 2005 陸軍嘱託歯科医の沖縄戦
も。

140310

画像は裏表紙で、帯の擱筆は「筆を置いて書くことをやめること。文章を書きおえること。」
goo辞書

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May 17, 2013

陽だまりの樹

20130516
前々回、3日に岩本町の種痘所の碑に行ったことを書いたが、5日に八王子の古本市で出会いがあった。
手塚治虫の「陽だまりの樹」が11巻まであったのだ。
残念ながら4が欠けていたが、こんな偶然もあまりなさそうだしという事で買ってきた。

まだ半分も読んでないが、手塚治虫の祖父・曾祖父がお玉が池種痘所を設立する話ですね。
昨年NHKでBSドラマでもやっていたのに、なぜか途中から見なくなってしまっていた。

小伝馬町

で載せた碑の他に、本来のここが種痘所跡みたいな碑もあるのだそうだ。
また訪れよう。

なんだか自分としてはタイムリー


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January 11, 2013

本:「口中医桂助事件帳」江戸菊美人

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不覚にもチェック不足で、和田はつ子さんの最新刊が出ている事に気がつきませんでした。
もう出てから1年ちょっと経っていました。
江戸時代後期の歯医者さんの小説。
歯医者さん兼探偵という事ですが、歯事情も豊富なので面白い。

短編4話からなるが、最初の話「江戸菊美人」で、お菊さんは「鬼歯=八重歯」があるということだったが、鬼歯って八重歯のことだ。

最初にここで書いた、口中医桂助事件帳の「南天うさぎ」では、
>>おしまいの方で、鬼歯がでてくる。
鬼歯というのは、生まれてきた子供にすでに生えている歯のことで、普通は歯がない状態で生まれてくる。

鬼歯には幾つかの意味があるのか、うぃきを見たら、他に過剰歯も鬼歯なんだそうだ。
この小説を読んでいる限りでは、鬼歯ってなんだよ?ってなりますよね。

January 18, 2006「口中医桂助事件帳 南天うさぎ」
これに続き、歯のネタが続く(鬼歯、各歯の呼び方、よはい草)ので、歯が好きな方は続けて読んでね。

表紙や解説は以下で。

名歯科医の活躍を描く、シリーズ第12弾!

志保が父親の殺害をきっかけに桂助の元に来なくなって、半年が経っていた。寂しくなった〈いしゃ・は・くち〉だが、歯の治療ばかりでなく、難事件の解決を依頼しに人々は訪れる。
 桂助は、湊屋松右衛門から、自分が惚れていたお菊がなぜ突然居なくなってしまい死体で見つかったのか、を調べて欲しいと頼まれた。お菊の親友であるお奈津から、米問屋の山形屋に付き合っている男がいたと言われる。その男佐吉から話を聞いた桂助は、純粋な思い故に招いた悲劇の真相に迫っていく。
 表題作の「江戸菊美人」ほか全4編を収録。鋼次や本橋ら仲間とともに、事件を鮮やかに解き明かしていく桂助の活躍を描く、書き下ろし人気シリーズ第12弾!


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